VAXEE NP-01S V3 レビュー:形状はそのままに、センサーと無線を一新した第3世代ハーフエルゴマウス

今回レビューするのは、VAXEEのワイヤレスゲーミングマウス「NP-01S V3」です。VAXEEの人気シリーズ「NPシリーズ」の第3世代目となる製品で、形状は前作の「NP-01S V2」と同一。2025年1月発売のV2に続き、V3は2026年5月に発売となりました。
先に結論をまとめると、以下の印象です。
- 手にスッと馴染む独自の「ハーフエルゴ形状」を完全に維持しつつ、新センサー「Core1」と新無線技術「CoreLink」で内部を一新
- ボタンとLEDを備えた円柱型の新型レシーバーが便利。手元でDPI・ポーリングレート・プロファイルを切り替えられるように
- 形状・重量はV2からほぼ変わらないため、進化は内部性能とレシーバー周りが中心
VAXEE NP-01S V3とは
VAXEEは、BenQ ZOWIEの元開発陣が設立した台湾のゲーミングデバイスメーカーです。スペックの数字よりも実際の使用感と接続安定性を重視する開発方針で知られ、プロシーンでも多くの採用実績があります。NP-01S V3は、同社が「第3世代ワイヤレスマウス」と位置づけるモデルで、VAXEEとして初めて8,000Hzポーリングレートに対応したマウスとなります。
2026年5月に発売され、価格は26,000円(税込)です。カラーはガラパゴスグリーン、ピンク、レイクグリーン、ディープパープル、オブシディアンブラック、ホワイトの計6色展開となっています。VAXEEのマウスらしくカラー展開が豊富で、好みに応じて選べるのも嬉しいポイントです。
スペック
項目 | VAXEE NP-01S V3 |
|---|---|
発売日 | 2026年5月 |
価格 | 26,000円 |
カラー | ガラパゴスグリーン / ピンク / レイクグリーン / ディープパープル / オブシディアンブラック / ホワイト |
形状 | ハーフエルゴ(左右非対称) |
サイズ | 119.8 × 63 × 37mm |
重量 | 57-58g |
センサー | VAXEE Core1(PixArt共同開発のカスタムセンサー) |
最大DPI | 42,000DPI |
ポーリングレート | 最大8,000Hz |
メインスイッチ | Huano製メカニカルスイッチ |
ソール | PTFEソール |
LOD | 5段階調整 |
接続方式 | 2.4GHzワイヤレス / 有線 |
ドングル | 第3世代レシーバー(8K対応、ボタン・LED搭載) |
前作からの変更点
NP-01S V2からの主な変更点は以下の通りです。
- VAXEE初の8,000Hz対応(V2は最大4,000Hz)
- 新開発のカスタムセンサー「Core1」を初搭載
- 第3世代ワイヤレス技術「CoreLink」を初採用
- レシーバーが円柱型の新形状になり、本体のボタンとLEDで設定変更が可能に
- センサー位置をホイールと同軸・やや前方に移動
- ソールを大型化し、厚さを0.6mmから0.75mmに変更
- 電源スイッチをスライド式に変更し、底面のボタンとLEDランプを廃止
- LODを2段階から5段階に拡張
- 重量は57-58gで、V2の56-57gから1g程度の増加
パッケージ・同梱品

同梱品は以下の通りです。

- NP-01S V3本体
- ワイヤレスレシーバー
- ケーブル

外観・デザイン
表面・質感
今回レビューするのは、ガラパゴスグリーンモデル。深いグリーンで発色がよく、それでいて落ち着いた印象を受けます。表面塗装はサラサラとしたマットな加工で、グリップ力も適度にあります。

細部の作り
底面はV2から構成が変わっています。電源スイッチはスライド式に変更され、従来底面にあったボタンとLEDランプは省略されて、その役割はレシーバー側に移動しました。

マウスソールもV2より大型化されており、厚みは0.6mmから0.75mmに変更されました。マウスパッドとの擦れを防ぐために厚みが増したとのことです。
さらに、ソールガイドがより本体外側に近づいたことで、ドットソール使用時でもマウス本体がぐらつきにくい成形になっている工夫も施されています。

性能・使用感
形状と持ち心地
形状はNP-01S V2とまったく同じです。「ハーフエルゴ形状」と言われる独自の形状が非常に手に馴染み、とても持ちやすいです。


左右対称の一貫性のある形状を維持しながらも、エルゴノミクス構造を一部に取り入れています。左側面は中央にかけてくぼみがあるのに対し、右側面はやや外側に膨らんでいる、独自の左右非対称の形状になっています。

それでいて、他のエルゴノミクスマウスのように大きな左右差がありません。この独自の形状が一部で非常に人気を博している理由の一つとなっています。フィット感がかなり秀逸で、手にスッと馴染むような感覚があります。
サイズ感はやや小ぶりで、全長119.8、横幅63、高さ37mmです。重量は57-58gとなっており、V2の56-57gと比べて1g重くなっている程度で、ほぼ変化はありません。これ以上の軽量化は不要という、VAXEEならではの判断と方針が窺えます。

クリック感
メインスイッチには、V2と同じくHuano製のメカニカルスイッチが採用されています。ボタンの感触もV2と同様に非常にクリスピーで、プリトラベル・ポストトラベルともに適度に調整されており、直感的な操作が可能です。反発力も結構強めで、フィーリングが良く連打もしやすいです。

サイドボタンも出っ張りがあり、かつ左右で分離されているので、押し間違えることもなく使いやすいボタンになっています。サイドボタンの形状は、V2よりも出っ張りがより強調された形状になっており、よりクリックがしやすくなっています。
センサーとワイヤレス性能
センサーには、PixArtとの共同開発によるカスタムセンサー「Core1」が採用されています。あわせてワイヤレス技術には第3世代の「CoreLink」が初めて搭載され、ポーリングレートは今作から最大8,000Hzに対応しました(V2は最大4,000Hz)。VAXEEとしては初の8,000Hz対応マウスです。
V2との大きな違いとして、センサーの位置も変わっています。V2では底面中央から左寄りに配置されていましたが、今作からはホイールと同じ軸上に揃い、かつ位置自体もやや前方に移動しています。これによって、よりバランスの取れた操作感を実現したとのことです。

リフトオフディスタンス(LOD)は、従来の2段階から5段階へ調整幅が拡張しています。高めの設定にすると、ガラスマウスパッドと厚めのソールを使用するときに発生しやすい、LOD不足によるカクつきが軽減されるとしています。実際に、手元のガラスマウスパッドで操作しても動作に問題はありませんでした。
新型レシーバー
ドングルは円柱型で重量感のある、かなり大きめで特徴的な形状に変わりました。Webドライバーを開かなくても、レシーバー本体の手元でDPIやポーリングレート、3つのカスタムプロファイルの切り替えを簡単に操作できるようになり、非常に便利で嬉しい仕様になっています。


新型レシーバーは従来よりも安定性が高く、外部干渉を受けにくいワイヤレス通信が可能になったとされています。VAXEEはこれまでも接続安定性の向上を重視しており、大会環境を想定した高干渉環境でのテストも行っています。

一部のマウスで見られるゲーム中のカクつきやポーリングレートの低下に対処するため、今回はPixArtのワイヤレスエンジニアチームの協力のもとで開発され、滑らかな操作性と安定したポーリングレートを維持できるようになったとのことです。
ソフトウェア
NP-01S V3はWebドライバーに対応しており、ブラウザ上から各種設定を直感的に行うことができます。設定できる項目は以下の通りです。

- DPIの変更や細かなDPI数値の調整
- モーションシンクの切り替え
- 標準モード・競技用モードの切り替え
- LOD(5段階)の変更
- クリック応答速度の変更
- ポーリングレートの変更
- キーリマッピング

UIは非常に分かりやすく、設定で迷うこともありません。前述の通りレシーバー本体からもDPIやポーリングレート、プロファイルの切り替えが行えるため、細かな調整はWebドライバーで、日常的な切り替えは手元で、と使い分けられるのも便利です。
まとめ
NP-01S V3は、多くのユーザーに支持されてきたハーフエルゴ形状に一切手を加えず、センサー・無線・レシーバーという内部を丸ごと一新した第3世代モデル。手にスッと馴染む秀逸なフィット感はそのままに、Core1センサーとCoreLinkによる8,000Hz対応、そして手元で設定を完結できる新型レシーバーと、VAXEEらしい「使用感と安定性」に振り切ったアップデートがまとまっています。ガラスマウスパッドでの快適さに直結するLODの5段階調整も、実用的な進化だと感じました。

一方で、形状も重量もV2からほぼ変わらないため、見た目や持ち心地の新鮮味を求める人にとっては変化の乏しいモデルに映るかもしれません。進化の中心はあくまで内部性能とレシーバー周りであり、その価値をどう評価するかで買い替えの判断は分かれそうです。
NP-01Sの形状が手に合っている人、そして大会環境も含めた接続の安定性を重視する人には、順当かつ確実な進化を遂げた1台としておすすめできます。左右対称マウスでは物足りず、かといって本格的なエルゴノミクスマウスは合わなかったという人にも、このハーフエルゴ形状は試す価値があるはずです。
販売ページ(VAXEE):vaxee.co/JP/product.php
良い点
- 手に馴染む独自のハーフエルゴ形状をそのまま維持
- 新センサー「Core1」と新無線技術「CoreLink」で、VAXEE初の8,000Hzに対応
- ボタンとLEDを備えた新型レシーバーで、手元でDPI・ポーリングレート・プロファイルを切り替え可能
- LODが5段階になり、ガラスマウスパッドでも快適
- ソールの大型化・厚み増加やソールガイドの成形など、細部の改良が行き届いている
- 豊富な6色のカラー展開
気になる点
- 形状・重量はV2から据え置きのため、外観面での新鮮味は薄い
