本稿では、RAWMのワイヤレスゲーミングマウス「ER21PRO」をレビューします。
製品スペック
製品名 | RAWM ER21PRO |
形状 | 左右非対称 エルゴノミクス形状 |
接続方式 | 有線 USB / 2.4GHz |
スイッチ | RAESHA Optical Micro Switch |
センサー | PixArt PAW3950 |
ポーリングレート | 最大8,000Hz |
DPI | 最大30,000DPI |
LOD | 低 / 中 / 高 |
バッテリー容量 | 300mAh |
サイズ | 123.6×66.8×42.5mm |
重量 | 49g±2g(実測50.2g) |
販売ページ(RAWM):https://www.rawmshop.com/ja/products/er21pro
開封|同梱品

同梱品
- マウス本体
- USB Type-C ケーブル
- 8Kレシーバー
- グリップテープ
- マニュアル類

製品概要・デザイン
RAWMは中国発の新興ゲーミングブランド。今回レビューする「ER21PRO」は同ブランド初のエルゴ形状を採用したワイヤレスマウスで、49gの軽量と最新センサーのPixArt PAW3950、最大8Kポーリング対応、RAESHA光学式スイッチと、現行トレンドを一通り押さえたゲーミングマウスとなっています。

カラー展開はブラック / ホワイト / オレンジ / グリーンの4色。非常にシンプルな外観で、マットな塗装でサラッとした手触りです。一方で表面の質感としては、やや滑りやすい印象を受けます。
形状は一般的なエルゴノミクスで、全長は123.6mmのため分類としてはやや大きめです。Razer DeathAdder Proシリーズに近いフィット感で、握り心地はDeathAdderにかなり近く、手のひらへの接地感はほぼ同等です。トップは左クリックから右クリックへ緩やかに傾斜し、最頂部は人差し指付け根付近で、後部の右下へ向けて均一に傾斜がついた標準的なエルゴマウスです。


DeathAdderと異なる点はメインボタンの高さとエッジ形状で、ER21PROの方が僅かに高め、かつ縁が丸められた作りです。見た目はLAMZU Thornを連想させますが、Thornがハーフエルゴ寄りであるのに対し、ER21PROは正統派エルゴで、握り心地は大きく異なります。
メインボタンはRAESHA製の光学式スイッチを採用。カチッとした明瞭なクリック感でプリ・ポストトラベルともに適度な長さです。やや柔らかめのクリック感で、どの位置で押しても均一なクリックフィーリングを得られます。

サイドボタンはメインボタンよりやや低めで落ち着いたクリック音です。ボタンサイズは小さめで配置はやや高めで、DeathAdderやThornと比べても少し上に配置されています。もう少し大きく、下にある方が押しやすいようにも感じますが、誤爆しにくくスイートスポットが広いという利点もあります。人によっては好みが分かれそうな部分です。

ホイールは柔らかめの回し心地で、その一方でしっかりとしたノッチ感を感じられます。クリック感も硬すぎず柔らかすぎず、回転音も小さく扱いやすいホイールです。

センサーにはPixArt PAW3950を採用しており、最大ポーリングレートは8000Hzに対応。底面には電源スイッチとDPI切替ボタンを搭載しています。DPI変更時はメインボタン間のLEDインジケーターで現在値を確認できます。

ビルドクオリティはきしみやたわみが気にならない良好な仕上がりです。軽量筐体にありがちな鳴りや歪みも目立ちません。1万円前後という価格を考えると非常に素晴らしい仕上がりです。
ギャラリー








ソフトウェア
ER21PROは、専用のWebドライバーで各種設定が可能です。タブが分かれておらず、一画面ですべての設定項目が網羅されており、視認性が高くなっています。
DPIやポーリングレートのほかに、接続方式や3段階のLOD設定、直線・角度補正などゲーム性能に特化した機能も備わっています。
また、日本語にも対応はしていますが、現時点では未翻訳の部分がかなり多くなっています。今後の改善に期待です。

RAWM ER21PRO|総評
RAWM ER21PROは、DeathAdderシリーズの握りやすさと49gという軽さを同居させたゲーミングマウス。PixArtのフラグシップセンサーであるPAW3950を搭載し、最大8000Hzのポーリングレート対応、光学式スイッチ搭載など、安価ながら最新のトレンドを備えた製品となっています。

注意点を挙げるとすれば、表面塗装がサラッとしているため手が乾燥している状態ではやや滑りやすい点と、サイドボタン位置がやや高めで好みが分かれそうな点でしょうか。また、Webドライバーも日本語に対応しているものの、一部翻訳がされていない部分があり使いづらさを感じます。
とはいえ、1万円前後という価格を考えれば非常にコストパフォーマンスに優れたエルゴマウスだと感じます。RAWMはまだ日本ではあまり知られていないブランドですが、左右対称モデルのES21PROは「ふもっふのおみせ」などでも取り扱われており、こちらも価格に対して非常に完成度の高い製品となっています。今後、Webドライバーの最適化や細部の改善が進めば、さらに注目される可能性を秘めたブランドだと言えるでしょう。
価格はRAWM公式ストアで14,800円。執筆時点ではセール価格10,400円で販売されています。性能や品質を考えると十分にお買い得で、安価で高性能なエルゴマウスを探している方におすすめできる製品です。
販売ページ(RAWM):https://www.rawmshop.com/ja/products/er21pro
