本稿では、VAXEEより発売されているゲーミングマウス「ZYGEN NP-01S Wireless」をレビューします。
製品スペック
カラーラインナップ | ブラック / ホワイト / ピンク イエロー / ブルー / オレンジ |
形状 | 左右非対称 |
接続方式 | 無線 / 有線 |
サイズ | 118×63×37mm |
重量 | 68-69g |
ボタン数 | 5ボタン |
センサー | PixArt PAW3395 |
DPI | 400 / 800 / 1600 / 3200 |
LOD | 2段階調整(0.5-1.0mm / 1.0-1.5mm) |
ポーリングレート | 125 / 500 / 1000Hz |
バッテリー持続時間 | 標準モード100時間 / 競技用モード55時間 |
価格 | 税込18,900円 |
開封|同梱品
同梱品
- マウス本体
- USB Type-Cケーブル
- USBドングル
- USBアダプター
概要|デザイン
2020年の発売以降、その独特な形状で多くのファンを獲得し続けているZYGEN NP-01シリーズ。今年6月には待望のワイヤレス版「NP-01S Wireless」が発売。形状はそのままにVAXEE XEの開発で培った無線技術を詰め込んだ期待の製品です。
外観には特に変更はありませんが、ケーブルが排除されたことでかなりスッキリとした見た目になりました。NP-01シリーズの最大の特徴とも言えるのは、左右対称型とエルゴシェイプマウスの良いとこ取りをしたような独自の形状。右側面がやや膨らみをもった形状になっており、薬指と小指に絶妙なフィット感をもたらします。
左右対称型のような操作の安定性を担保しつつも、エルゴシェイプマウスのようなフィット感を実現した唯一無二のマウスであると言えます。
NP-01S Wirelessは全体的に丸みをおびた形状になっており、サイズ感も小さいため、手の収まりが非常に良好です。左側面の親指があたる部分はゆるやかな逆ハの字型に窪みが形成されており、後部に近づくにつれて親指の付け根に沿うようにカーブを描いた形状になっています。
右側面の前方は左右対称ですが、後部はより大きなカーブを描いた形状になっており、薬指と小指の付け根にフィットするよう形成されています。
NP-01S Wirelessは背が低く、比較的平らな形状をしています。高さがないためかぶせ持ちはしづらく、つかみ持ちとつまみ持ちに適したマウスだと感じます。
また、ビルドクオリティに関しても良好で、特にシェルの軋み・たわみなどは感じられません。マウスを強く振った際にはかすかにホイールがガタつく音が聞こえますが、通常使用の範囲では問題ないレベルだと思います。
表面塗装は有線版NP-01Sと明確に異なっており、よりグリップ力が増したマットな質感となっています。手汗をかいた状態でも一定のグリップ力を得ることができるため、グリップテープなしでも問題なく使用できそうな印象です。
マウス底面には電源ON/OFFスイッチ、DPI切替ボタン、ポーリングレート切替ボタン、デバウンスタイム調整ボタンが搭載されています。VAXEEのマウスは専用ソフトウェアが不要な「プラグアンドプレイ」を特徴としており、マウスの調整はすべて底面のボタンで行います。LODの調整も本体から低LOD(0.5-1.0mm)~高LOD(1.0-1.5mm)で調整可能です(初期値は低LOD)。
※画像をタップで拡大できます
ボタン|スイッチ類
メインボタン
メインボタンについては有線版と差は見られません。控えめなコトコト系のクリック音ながらも、明瞭なクリック感のある素晴らしいフィーリングです。プリトラベルはほとんどなく、ポストトラベルはやや長めに設計されています。
サイドボタン
サイドボタンに関しては有線版よりもややクリック感が軽くなり、音も控えめになった印象です。また、サイドボタンのパーツが不透明のものから半透明のパーツに変更されています。
ホイール
ホイールは光学式エンコーダーからメカニカルエンコーダーに変更され、静音性が大幅に向上しています。音質も低音寄りになり、耳障りのいい音に変化しています。スクロールは有線版よりもやや固めになり、よりノッチ感を感じられるフィーリングになっています。ホイールのクリック感は有線版同様やや硬めですが、全体的に大きな改善が見られた部分となりました。
有線版NP-01S / G PROとの比較
有線版NP-01Sは形状には違いはありませんが、重量は有線版の71gから68-69gに軽量化。体感でもわずかですが軽量化を体感できます。その他の変更点としては前述したホイールや表面塗装の変更、さらにサイドボタンが半透明のパーツに変更されています。
以下はG PRO X Superlightとの比較。NP-01S Wirelessの方が一回り小さく、前方から後部にかけての高さにも大きな違いが見られます。
マウスソール|センサー
マウスソール
マウスソールは0.6mmのPTFEソールを標準装備。別売りで0.45mmのソールもオプション販売されています。ソールの形状は有線版と同一ですが、無線版ではセンサー周囲にO型のソールが追加されています。0.6mmでもやや薄い感じはありますが、引っかかりもなく滑りは良好で特に問題はありません。
センサー
センサーには最新センサーのPixart PAW3395を搭載。センサー位置、重心ともに中央に配置されています。
総評|項目別評価
- 形状・デザイン:唯一無二の絶妙な形状、デザインもシンプルでGood
- ビルドクオリティ:軋みやたわみは見られず、ビルドクオリティは概ね良好
- サイズ・重量:サイズ感は小さめ、重量は68-69gで軽量とは言い難い
- メインボタン:適度な反発力があり、明瞭なクリック感がある。やや低音の効いた心地良いクリック音
- サイドボタン:クリック感は軽く、静音性も良好
- ホイール:有線版から大幅に改善、ノッチ感・静音性が向上
- ソール:薄めの0.65mmソール、少し頼りないが滑りは良好
- 機能性:最新センサーのPixart PAW3395、ワイヤレス送信を強化する競技用モードなどを搭載
- 価格:税込18,900円(VAXEE公式ストア)
VAXEE ZYGEN NP-01Sは、有線版のNP-01Sをさらにブラッシュアップした無線接続対応モデル。ワイヤレスに対応しただけでなく、表面塗装やホイールなどに大きな改善が見られており、さらには高密度なトラッキングと応答性を実現したという競技用モードなども用意されています。
特に形状に関しては非常に秀逸なデザインになっており、独自路線の形状でありながらもあまり人を選ばない形状であるといった印象です。丸みを帯びたデザインで手への馴染みもよく、長時間の操作でも疲れにくいと感じます。ゲーム用途のみならず、作業用としてもおすすめできる製品です。マウス選びに迷われた方はぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
以上、「VAXEE ZYGEN NP-01S Wireless」のレビューでした。
製品ページ:VAXEE
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