本稿では、Ninjutsoのワイヤレスゲーミングマウス「Ten」「Ten Air」をレビューします。
製品提供:Ninjutso
製品スペック
製品名 | Ten | Ten Air |
---|---|---|
形状 | 左右対称 | |
接続方式 | 有線 USB / 2.4GHz | |
センサー | AIMNINJA Sensor | |
ポーリングレート | 最大8000Hz | |
DPI | 最大30000DPI | |
LOD | 低 / 中 / 高 | |
サイズ | 124.5×59.7×39mm | |
バッテリー | 最大140時間 | 最大95時間 |
重量 | 53+1g(実測53.5g / ソールなし) | 45+1g(実測44.1g / ソールなし) |
販売ページ(Ninjutso):https://ninjutso.com/products/ninjutso-ten-wireless-gaming-mouse
開封|同梱品


同梱品
- マウス本体
- USB Type-C レシーバー
- 8K対応レシーバー
- マウスソール
- ステッカー


製品概要 / デザイン
Ten / Ten Airは、Ninjutsoから「Sora」シリーズに続いて発売された新形状の左右対称マウス。癖の少ない形状で、公式がうたう通り“あらゆる持ち方に対応できる”バランスを意識した設計となっています。

センサーにはPixArtと共同開発した「AIMNINJA Sensor」を搭載。角度調整機能を備え、従来のPAW3950と比べて最大20%の省電力化を実現しています。加えて、接続方式には「SnappyFire × PixArt 8K」を採用。こちらもPixArtと協力して開発されており、最大15%の省電力化と最大50%のノイズ耐性強化が施されているとしています。
2モデルの違いはバッテリー容量と重量。Tenは53gで最大140時間駆動、Ten Airは45gで最大95時間駆動。それ以外の基本仕様は共通しています。

カラーはブラックとホワイトの2色。今回のレビュー機はブラックです。表面はマット仕上げで、サラッとした質感ながら適度なグリップ感があり、軽量さもあって素のままでも十分扱いやすく感じます。
形状は癖の少ない左右対称で、Logicool G PRO Xシリーズに近いサイズ感と形状です。ただし細部にはいくつかの違いがあります。G PRO Xは最頂部が全長の中央付近に位置していますが、Tenではやや後部寄りに配置されています。さらに、後部の膨らみがG PRO Xよりも控えめなため、手のひらへの圧迫感が少なく、これまでG PRO Xで後部の膨らみが気になっていた方には嬉しいポイントとなっているのではないでしょうか。


また、メインボタンはG PRO Xと比べてやや平たい形状になっています。フィット感という点ではG PRO Xの方が自然に収まりやすいと感じますが、逆につかみ持ちやつまみ持ちなど指を立てて置く持ち方では、Tenの平たいボタンの方が指を配置しやすいメリットがあります。Ninjutsoが公式に「さまざまな持ち方に対応する」と述べているのは、まさにこの設計意図に基づくものだと納得できます。

メインボタンは「カチッ」とした明瞭なフィードバックがあり、プリ・ポストトラベルはいずれも短めです。入力の立ち上がりが素直で、意図したタイミングでしっかり反応してくれます。
サイドボタンも同様に明瞭なクリック感を備えています。形状はG PRO Xに近いものの、配置はやや前寄りです。そのため前方を握る持ち方では押しやすい一方、極端に後ろ寄りの持ち方では指が届きにくい場合があります。


ホイールははっきりとしたノッチ感がありながらも回転音は静かです。ただしクリックは結構硬めで、頻繁にホイールクリックを使用する方にとってはやや重たく感じるかもしれません。

センサーには、現行トップクラスのPixArt PAW3950…ではなく、PixArtと共同開発した「AIMNINJAセンサー」が搭載されています。角度調整機能を備え、PAW3950と比較して最大20%の省電力化を実現したとされています。性能面では最新世代に相応しい仕上がりで、長時間駆動にも寄与しています。

初期状態ではソールは貼り付けられておらず、丸型ソールと大型ソールが1セットずつ同梱されています。角の処理が丁寧で、滑走感はスムーズ、仕上げの精度も良好です。用途や好みに応じて貼り分けられるのは嬉しい仕様です。

ワイヤレスレシーバーの形状は独特で、楕円形のカプセルのような可愛らしいフォルムをしています。前面全体にLEDが搭載されており、マウスを接続すると上品で鮮やかな光が広がり、デスク周りを華やかに演出してくれます。
ライティングパターンは静的・サイクリング・ウェーブの3種類を搭載。エフェクト速度やカラーを細かく調整できるほか、不要な場合は完全にオフにすることも可能です。見た目のアクセントとして楽しむも良し、実用性を優先して無効化するも良しの柔軟な仕様となっています。


ギャラリー








ソフトウェア
Ninjutso Ten / Ten Airには、専用のWebドライバーおよびソフトウェアが用意されています。このソフトウェアからはDPIやポーリングレート、LODといった基本的な設定に加え、センサーのスキャンレートと信号強度を高める「競技モード」、極めて低いクリックレイテンシーと二重クリックの発生防止を実現する「HyperClick」のON/OFFも切り替えることができます。
UIはNinjutsoのイメージカラーであるブルーを基調としたシンプルかつ洗練されたデザインで、日本語表示にも完璧に対応しています。直感的に操作でき、非常に完成度が高いと感じました。





Ninjutso Ten / Ten Air|総評
Ten / Ten Airは、G PRO X系に近いサイズ感を持ちながら、細部を改良した左右対称マウスだと感じました。後部の膨らみを抑えることで握りやすさを高め、重量もTenで53g、Ten Airではわずか45gと、大型寄りの形状ながら驚くほど軽量に仕上がっています。

PixArtと共同開発した「AIMNINJA Sensor」や、8K対応の接続技術など、各要素に最新世代の仕様を取り入れており、総合的な完成度は高水準です。G PRO Xのサイズ感でより軽量で圧迫感の少ないモデルを探しているという方には特に魅力的な選択肢となるでしょう。
価格はNinjutso公式ストアでTenが89.99ドル(約13,500円)、Ten Airが99.99ドル(約15,000円)。このスペックを考えると比較的手に取りやすく、軽量な左右対称マウスを求めるユーザーにとって注目すべき製品だと思います。
販売ページ(Ninjutso):https://ninjutso.com/products/ninjutso-ten-wireless-gaming-mouse