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Logicool G PRO X TKL RAPID レビュー:Logicool初のラピッドトリガー搭載キーボード

本稿では、Logicoolから発売されているゲーミングキーボード「PRO X TKL RAPID」をレビューします。

サンプル貸出:Logicool

目次

製品スペック

製品名Logicool G PRO X TKL RAPID
カラーブラック / ホワイト
キーレイアウト日本語配列 / テンキーレス
スイッチ磁気アナログスイッチ / 押下圧35g
AP / RPAP:0.1-4.0mm / RP:0.1-2.0mm
キーキャップPBTキーキャップ
接続方式USB Type-C有線接続
サイズ38×357×150mm
重量930g

開封|同梱品

同梱品

  • キーボード本体
  • USB-A‐USB-C ケーブル
  • 保証規定、保証書

デザイン|機能性

G PRO XやMXシリーズなどで知られる大手PC周辺機器ブランド「Logicool」から、待望のラピッドトリガー機能を搭載したゲーミングキーボードが登場しました。PRO Xキーボードをベースに設計されたテンキーレスレイアウトで、カラーはブラックとホワイトの2色展開。独自の磁気アナログスイッチを採用し、アクチュエーションポイントは0.1-4.0mm、リセットポイントは0.1-2.0mmの範囲で調整可能な高いカスタマイズ性を備えたキーボードとなっています。

今回レビューするのはホワイトモデル。製品外観や機能性などについて詳しく見ていきたいと思います。

本製品は、キーが浮いているように見えるフローティングデザインを採用し、スタイリッシュな見た目が特徴です。見た目の美しさだけでなく、日頃のメンテナンスが容易という実用的な利点も兼ね備えています。今回レビューしたホワイトモデルは、シンプルかつ洗練された印象で、デスク環境を明るく上品に演出してくれる印象を受けます。

キーボード上部には、Logicoolの他モデル(G913やPRO X TKLなど)でも採用されているメディアコントロールボタンと音量調整ダイヤルを搭載。操作性が高く、ゲーム中でも直感的に音量や再生を調整できます。また、再生画面が非アクティブの状態でも動作するため、音楽や動画再生が日常的なユーザーにとって便利な機能と言えるでしょう。

ラピッドトリガー対応で日本語配列を備えたキーボードは徐々に増えつつあるものの、依然として選択肢は限られているのが現状です。本製品はテンキーレスレイアウトを採用し、ゲーム用途に特化しながらも矢印キーやファンクションキーを搭載しており、汎用性の高いレイアウトになっています。

キーキャップは白で統一され、耐久性や耐油性に優れたPBT樹脂製を採用。2色成型(ダブルショット)による半透明の印字が施されており、バックライトの透過性と長期間使用しても擦り切れない高い耐久性を両立しています。キーキャップの厚みは実測値で1.4mm程度とやや薄めの作りになっています。

また、スペースバーには内部に吸音材が内蔵されており、打鍵音の反響を抑える工夫が施されています。

本製品はUSB Type-Cを採用した有線接続仕様となっています。接続ポートはキーボード背面の左側に配置されており、ケーブルの取り回しがしやすく、使用中に邪魔になりにくい設計になっています。

キーボード右上には音量調整用のダイヤルと、メディアコントロール用のボタンが搭載されています。前/後送り、再生/停止、ミュートボタンが備わっており、音楽や動画再生時に簡単に操作することが可能です。特に便利なのは、再生画面が非アクティブ状態でも動作する点で、作業やゲーム中でもシームレスにメディア操作が行えます。必須ではない機能ではあるものの、あると便利で重宝する機能であると感じました。

底面は非常にシンプルな黒一色で、2段階調整が可能なチルトスタンドと滑り止めラバーが備わっています。軽量設計ながらグリップ力がしっかりしており、操作中にキーボードがずれるといった不安はありません。

打鍵感

G PRO X TKL RAPIDは、Logicool独自の磁気アナログスイッチを搭載しており、押下圧35gという軽めの設計になっています。キーの押し始めは非常に軽く、底打ちに近づくにつれて徐々に重みが感じられます。

ただし、打鍵感そのものについては、最近のハイエンドモデル(Boog75やRainy75 HEなど)と比較すると見劣りする部分があります。ケース素材がプラスチックであることや、フローティングデザインを採用している点から、打鍵時の反響音が大きめです。

打鍵音は比較的高音域が目立つカチャカチャした音で、アルミニウムケースを採用したキーボードのような内部で音が吸収される感覚は得られません。約3万円という価格を考えると、打鍵感や打鍵音は特に際立った特徴があるわけではありませんが、一般的な使用には必要最低限のクオリティは備えています。欲を言えばホットスワップに対応して欲しかったところではあります。

性能 / ソフトウェア

Logicool G PRO X TKL RAPIDの各種設定は、Logicoolが提供する「ロジクールG HUBソフトウェア」で設定を行えます。主な設定項目は以下の通りです。

  • LIGHTSYNC(ライティング)
  • レイヤー割り当て
  • AP/RP設定
  • ゲームモード設定
  • プロファイル管理

性能面に関しては、アクチュエーションポイント(AP)が0.1-4.0mm、リセットポイント(RP)は0.1-2.0mmの間でそれぞれ0.1mm単位で調整することができます。いずれも数値通りに動作しており、最短設定にしても入力切れなどは発生せず、安定した動作が可能です。

また、本製品には左右の移動キーの同時入力(SOCD)時に優先アクションの指定方法を4類から選べるLogicool G独自の「KEY PRIORITY(キーの優先順位)」という機能に対応しています。用意されている優先アクションは以下です。

  • キーストロークを優先(選択された2つのキーを比較し、最も深くまで押されたキーを優先)
  • 最後の入力を優先
  • 絶対優先キー
  • ニュートラル(両方のキーが入力された場合、どちらも無効)

「KEY PRIORITY」は、Wootingでいうところの「Rappy Snappy」、Razerの「Snap Tap」などに相当する機能で、切り返し時などにより高速で操作が行えるという機能です。非常に便利な機能ですが、現時点ではKEY PRIORITYとラピッドトリガーの併用ができず、どちらか一方のみを選択する形になります。ただし、2025年初頭予定のアップデートで併用が可能になるとアナウンスされています。できればリリース時点で実装して欲しかったところではありますが、いずれ使えるようになるとのことなので今後のアップデートに期待したいところです。

その他には特にゲーム性能周りの機能はなく、シンプルで初心者向けな設計になっています。今後のアップデートで機能面が充実する可能性もありますが、現時点では必要最低限の機能に留まっている印象です。個人的には海外製品のラピッドトリガーキーボードの設定ソフトは分かりづらいものが多いと感じるので、G HUBの分かりやすい設定画面は初心者にもおすすめしやすいと思います。

Logicool G PRO X TKL RAPID|総評

PRO X TKL RAPIDは、Logicoolから発売された待望のラピッドトリガーキーボード。使いやすいTKLレイアウトと日本語配列がラインナップされており、カラーはブラックとホワイトの2色展開。独自の磁気アナログスイッチを搭載し、0.1-4.0mmのAP調整、0.1-2.0mmのRP調整が可能となっています。

また、メディアコントロール用ボタンや音量調整ダイヤルを搭載しており、ゲーム用途だけでなく日常の使用においても利便性の高いキーボードとなっています。しかし、最近のラピッドトリガーキーボードと比べると、ケースの剛性や打鍵感、性能面などで特別な強みがない点は気になるところです。

約3万円という価格は、性能や品質を考慮すると少々割高に感じられるものの、Logicoolというブランドの信頼性や充実したサポート体制を加味すれば妥当と言える部分もあります。とはいえ、今後のアップデートで機能がさらに充実し、価格が2万円台前半まで落ち着くことで、より魅力的な選択肢となる可能性があります。

特にKEY PRIORITY(SOCD)機能のアップデートが予定されている点は期待できるところで、今後のアップデートに期待したい製品です。また、Logicoolの次なる一手として、より打鍵感や素材にこだわったハイエンドモデルの登場にも期待したいところです。

以上、「Logicool G PRO X TKL RAPID」のレビューでした。

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