SONYのゲーミングギアブランド「INZONE」から、今年9月に新たに新製品6機種が発売されました。ヨーロッパの名門プロeスポーツチーム「Fnatic」との共同開発によって生まれたラインナップで、競技シーンでの使用を見据えた本格仕様が特徴です。本稿では、その中から4製品を実際に使用し、性能や使い勝手を詳しくレビューしていきます。
INZONE KBD-H75

| INZONE KBD-H75 | |
|---|---|
| レイアウト | 75% US配列テンキーレス ※2026年春を目処に日本語(JIS)配列も発売予定 |
| トッププレート | アルミニウムCNCトップケース |
| スイッチ | アナログ磁気スイッチ アクチュエーションポイント:0.1-3.4mm ラピッドトリガー:0.1-3.4mm 耐久性(スイッチ部単体):1億回クリック耐久 |
| キーキャップ素材 | ダブルショットPBTキーキャップ |
| RGBライティング | ◯ |
| マウント | ガスケットマウント |
| ポーリングレート | 8,000Hz |
| 接続 | USB Type-C |
| 重量 | 約810g |
| サイズ | 幅:約318.8mmx高さ:約37.5mmx奥行:約132.3mm |
パッケージ・同梱品


- USB Type-Cケーブル
- 保証書
- INZONEステッカー
デザイン・質感
「INZONE KBD-H75」は、US配列75%レイアウトを採用したコンパクトなINZONE初のゲーミングキーボードです。
テンキーを排除し、さらにキー同士の間隔を詰め、矢印キーも本体キーに近づけた設計により、一般的な75%配列よりもさらにコンパクトな筐体を実現しています。

本体のトップケースには、CNC加工による滑らかなアルミフレームを採用。ボトムケースはプラスチック樹脂製となっていますが、全体的にマットな質感で指紋が付きにくい仕上がりとなっています。

余計な装飾を排したシンプルなデザインになっており、派手さはありませんが、質実剛健な印象を受けます。

右上には専用のボリュームコントロールダイヤルを搭載。回転による音量調整に加え、押し込みによるミュート操作も可能です。さらに、後述するINZONE Hubソフトウェアを使用することで、このダイヤルに他の機能を割り当てることもできます。

キーキャップにはPBT樹脂を採用し、印字はダブルショット成型による耐摩耗性の高い仕様です。長期間の使用でもテカリや印字の消失の心配がなく、さらに耐油性にも優れているため、汚れが付着しにくいのも特徴です。


また、キーキャップの印字部分はバックライトを透過する仕様となっています。印字のフォントは細く、スタイリッシュな印象です。暗い環境でふんわりと文字が浮かび上がり、スタイリッシュな印象を受けます。

重量は約810gと、75%キーボードとしては標準的な重さです。重量から来る重厚感はあまりありませんが、取り回しが良く、持ち運びがしやすいのがメリットと言えるでしょう。とはいえ、軽量ではなく適度な重量感があるため、激しいキー操作でも本体がずれることはなく、安定した操作が可能です。
また、アルミフレームを採用したキーボードには珍しく、底面にチルトスタンドが備わっています。


通常時の傾斜は度で、チルトスタンドを立てた状態だと度になります。好みに応じて使い分けることが可能です。


接続はUSB Type-C有線接続に対応。背面左端に接続ポートが備わっており、その上にINZONEのロゴが印字されています。ロゴが印字されているのはこの部分と底面のSONYのロゴのみ。主張が少なく、非常にシンプルなデザインだと感じます。


スイッチ・打鍵感
スイッチには、磁気式スイッチを搭載しています。ダブルレール構造によるキーのグラつきが抑制されており、滑らかな押し心地でどの角度から押してもスムーズな押下感を実現しています。押下時にやや擦過音は残るものの、必要であればルブ(潤滑剤)を行うことで使用感は向上するでしょう。

内部構造にはガスケットマウントを採用し、底打ち時の衝撃を適度に吸収します。ただし、ゲーミング用途を考慮して比較的硬質な底打ち感に調整されており、キーの反発力をしっかりと感じられる設計となっています。

スタビライザーも丁寧に調整されており、スペースキーやシフトキーなどの大型キーでも、どの位置で押しても金属音がほとんど発生しません。打鍵音は「コツコツ」という心地よい音で、静音とまではいきませんが、音量は控えめに抑えられており、夜間の使用でも周囲への配慮ができるレベルです。

なお、バックライトは北向きに搭載されています。

操作性・機能
ラピッドトリガー機能
本製品の最大の特徴であるラピッドトリガー機能は、キー入力のON/OFFの反応位置を0.1mm~3.4mmの範囲で自由に調整可能です。この機能により、キーの押下深度を細かく検知し、瞬時に入力を認識することができます。
ラピッドトリガー機能は、従来のキーボードよりもプレイヤーの意図を正確に反映し、より精密な動きを実現します。実際のプレイテストでは、A-D連打によるピーク動作が従来のラピッドトリガー機能を持たないキーボードと比較して格段にスムーズになり、撃ち合いでの優位性を実感できました。
8,000Hzポーリングレート
最大8,000Hzという驚異的なポーリングレートに対応し、一般的なゲーミングキーボードの1,000Hzと比較して8倍の頻度で入力情報を送信します。これにより、理論上の遅延は0.125msまで短縮され、プロレベルの競技シーンで求められる極限の低遅延を実現しています。
ソフトウェア「INZONE Hub」
専用ソフトウェア「INZONE Hub」では、キーボードの詳細な設定が可能です。なお、ブラウザ上で動作する「INZONE Hub for Web」も用意されており、インストール不要で簡単に設定できます(現時点でマウス・キーボードのみ対応)。
INZONE Hubの主な設定項目は以下の通りです。
キーマッピング・マクロ設定
全キーのリマッピングが可能で、複雑なマクロの作成・登録もサポートしています。マウスボタンやショートカット、メディアコントロールも設定可能。レイヤーはメインレイヤーに加えてFnレイヤーにも対応しています。

アクチュエーションポイント / ラピッドトリガー設定
各キーごとにアクチュエーションポイント / ラピッドトリガーの感度を個別に設定可能です。例えば、移動キー(WASD)は浅めに、アビリティキーは深めに設定するなど、プレイスタイルに合わせた細かなカスタマイズができます。
設定範囲はそれぞれ0.1-3.4mmの範囲で0.1mm単位で設定可能。好みに合わせて自由に設定することができます。

ライティングカスタマイズ
RGBライティングは、単色、サイクル、ウェーブ、リアクティブなど、多彩なエフェクトから選択可能。各キー個別にカスタマイズも可能で、カスタム設定は2つまで登録しておくことができます。光り方も上品で、デフォルトで設定されているINZONEブランドロゴをイメージしたライティングは、ブラックの筐体にパープルカラーが映える外観になっており、ブランドの雰囲気を演出しています。

プロファイル管理
最大4つのプロファイルを作成・保存でき、ゲームごとやシーンごとに瞬時に切り替えられます。オンボードメモリにも対応しているため、設定を本体に保存して他のPCでも同じ設定で使用できます。また、キャリブレーションや超低遅延モード(バックライトの電力を抑え、キー入力の遅延を最大限減らす機能)も用意されています。

INZONE KBD-H75:総評
「INZONE KBD-H75」は、Fnaticとの共同開発により生まれた、競技シーンを強く意識したゲーミングキーボードです。ラピッドトリガーと8,000Hzポーリングレートという最先端技術を搭載しながら、基本的な打鍵感や操作性も良好にまとまっています。
特にVALORANTプレイヤーにとっては、精密な移動操作と低遅延が直接的にパフォーマンス向上につながるため、ランクアップを目指すプレイヤーから競技シーンで活躍を目指すプレイヤーまで、幅広く推奨できる製品です。

価格面では、発売時のソニーストア価格が39,600円と、同等機能を持つ他社製品と比較しても高価格帯に位置しています。現在はAmazonで32,400円まで値下がりしていますが(2025年11月24日時点)、それでも決して安い買い物ではありません。機能面だけを見れば、より安価で同等性能のキーボードも存在するのが実情です。
ただし、この価格差には理由があります。ソニー製品としての確かなビルドクオリティ、国内での充実したサポート体制、そして細部まで作り込まれた上質な打鍵感。これらの付加価値を考慮すれば、第一弾製品としては納得できる価格であり、単純なスペック比較では測れない魅力があると感じました。
国内メーカーの選択肢が限られるラピッドトリガー搭載キーボード市場において、ソニーのような大手メーカーが本格参入したことは、日本のゲーミングデバイス業界にとって大きな意味を持ちます。購入を検討される方は、ぜひ一度店頭で実機に触れ、その質感と操作感を体験してみることをおすすめします。
関連リンク:INZONE KBD-H75 公式製品ページ
INZONE Mouse-A

| INZONE Mouse-A | |
|---|---|
| 形状 | 右利き左右対称型 |
| スイッチタイプ | RAESHA Optical switch |
| ポーリングレート | 500 / 1,000 / 2,000 / 4,000 / 8,000Hz |
| 最大感度(DPI) | 30000 DPI |
| 最大速度(IPS) | 750 IPS |
| 最大加速(G) | 70 G |
| マウスソール | PTFE ≧97.95% |
| 電池持続時間 | 最大90時間(ポーリングレート1,000Hz時) |
| 急速充電 | 5分充電で約10時間本機の使用が可能 |
| 接続 | USB Type-C有線 / 2.4GHz無線 |
| 重量 | 約48.4g |
| サイズ | 幅:約64.2mmx高さ:約40.8mmx奥行:約119.8mm |
パッケージ・同梱品


- USB Type-Cケーブル
- ワイヤレスドングル
- 交換用マウスソール(1組)
デザイン・質感
「INZONE Mouse-A」は、Fnaticのプロ選手からのフィードバックを基に開発されたINZONE初のゲーミングマウスです。
左右対称デザインを採用し、全長119.8mmというやや小ぶりなサイズながら、高さがしっかりと確保されているため、実際に手に持った際は数値以上の存在感があります。

本体重量は48.4gと非常に軽量です。内部に高強度かつ低密度の中空ガラスマイクロスフィア配合のポリアミド樹脂を採用することで実現されており、軽さと剛性を高いレベルで両立しているとのこと。実際に本体を強めに押し込んでも軋みやたわみはほとんどなく、ビルドクオリティは高い水準にあります。
形状は最長部の中央から後方にかけて大きく盛り上がる、いわゆる「尻高マウス」に近いデザインです。しかし、全体的に高さがあるため、手のひら全体へのフィット感が強く、操作時の安定感に繋がるような印象を受けます。細かな部分において独自性のある形状になっており、意外と本製品に近い形のマウスは少ない印象を受けました。
かぶせ持ち、つかみ持ち、つまみ持ちなど、あらゆるグリップスタイルに対応できる万能性を持っているように感じます。

側面はゆるい逆ハの字型で、傾斜は控えめでフラットな印象です。後方にかけての緩やかな膨らみが、親指と小指の付け根に自然に沿う形状となっており、長時間の使用でも疲労を感じにくい設計です。マウス本体の高さがあることで親指のスイートスポットが広く、サイドボタンへのアクセスも容易になっています。


底面には上下に細長い形状のソールが配置されています。滑りは良好です。ただし、ソールガイドの範囲がやや狭く、ソールの選択肢(大きめのドットソールなど)が限られる点は、カスタマイズを重視するユーザーにとってはやや注意が必要な点かも知れません。

底面には物理的な穴は一切ないものの、ハニカム構造の透明な窓が設けられており、内部の基板が透けて見える独特なデザインとなっています。
また、センサーはやや後方に配置されているのが特徴です。前方よりのセンサー配置が好みのユーザーは少し注意が必要かも知れません。

ワイヤレスドングルにはINZONEの半透明のロゴが刻印されており、接続時にロゴ部分が光る仕様となっています。裏面には滑り止めのラバーが備わっており、デスクから滑り落ちる心配はありません。

スイッチ・クリック感
メインボタンには光学式スイッチを採用しています。物理的な接点を持たず、赤外線を使用して反応する方式により、応答性と耐久性の両方で優れた性能を有しています。
メインボタンは主流のセパレート式を採用し、どの位置を押しても一定のクリック感が得られる設計です。クリック感は歯切れの良いクリスピーなフィーリングです。プリトラベル・ポストトラベルともに適度な長さに調整されており、誤クリックを防ぎつつ、素早い連打にも対応できるバランスの良い設計となっています。クリック音はやや高めの音域で、音量は控えめに抑えられています。

サイドボタンは一般的な細長い形状ですが、クリック感はメインボタン同様に明瞭で歯切れが良く、押した感触が明確にフィードバックされます。硬すぎず柔らかすぎない絶妙な押し心地で、誤操作を防ぎながらも素早い操作を可能にしています。

ホイールについては、珍しく滑り止めラバーを排除した仕様となっています。この点は好みが分かれるところで、指が滑りやすく感じる場合もありますが、スクロール時のノッチ感は「コリコリ」と明瞭なフィードバックがあり、ホイールクリックも適度な硬さで、やや滑りやすい部分を除けば、非常に操作感の良いホイールとなっています。
操作性・機能
超軽量48.4gがもたらす俊敏性
Fnaticの選手と理想の重量を追求した結果、48.4gという重量に辿り着いたとのこと。軽量なため、長時間のプレイでも疲労を最小限に抑えることができます。特にVALORANTのような素早いフリック操作が要求されるゲームでは、この軽さが大きなアドバンテージとなるでしょう。軽量ながら”軽すぎない”バランスの取れた重量で、低感度プレイヤーでも大きなマウス移動を楽に行え、さらに高感度プレイヤーにとっても精密なコントロールが可能な絶妙な重量だと感じます。
高精度センサー「3950IZ」
センサーには、PixArt Imaging製の「PAW3950」をベースに独自開発された「3950IZ」を搭載しています。最大30,000DPI、最大加速70G、最大速度750IPSという圧倒的なスペックを誇り、どんなに激しいマウス操作でもトラッキングロスすることなく、正確に追従します。
8,000Hzポーリングレート対応
最大8,000Hzのポーリングレートに対応し、遅延を1ms未満まで低減しています。この超低遅延により、プレイヤーの操作が瞬時にゲーム内に反映され、競技レベルでの使用にも十分対応できる性能を実現しています。
長時間バッテリーと急速充電
最大90時間という長時間バッテリーを搭載し、頻繁な充電の必要がありません。さらに、5分の充電で10時間使用可能な急速充電機能により、試合前の短時間でも十分な充電が可能なところも嬉しいポイントです。
ソフトウェア「INZONE Hub」
専用ソフトウェア「INZONE Hub」では、キーボードの詳細な設定が可能です。なお、ブラウザ上で動作する「INZONE Hub for Web」も用意されており、インストール不要で簡単に設定できます(現時点でマウス・キーボードのみ対応)。
INZONE Hubの主な設定項目は以下の通りです。
ボタンマッピング
電源ボタンを除く全ボタンのリマッピングが可能で、VALORANTで使用頻度の高いアビリティやユーティリティを任意のボタンに割り当てることができます。

DPI / ポーリングレート設定とプロファイル管理
50DPI単位で細かくDPIを調整でき、最大4つのプロファイルをオンボードメモリに保存可能です。底面の電源ボタンを短押しすることで、アプリを起動することなくプロファイルを切り替えられるため、ゲームや場面に応じて瞬時に設定を変更できます。
ポーリングレートは最小500,最大8,000Hzまで対応。リフトオフディスタンスは0.7 / 1 / 2mmの3段階から選択可能です。その他に、モーションシンク(ポーリングレートとセンサー処理を同期させることで、より一貫したトラッキングを可能にする機能)や直線補正(手ブレが補正され、より直線的な操作を可能にする機能)が用意されています。


INZONE Mouse-A:総評
「INZONE Mouse-A」は、Fnaticとの共同開発により生まれた、競技シーンでの使用を前提とした本格的なゲーミングマウスです。48.4gという軽量ボディに、高精度センサーと8,000Hzポーリングレートという最高峰のスペックを詰め込みながら、ビルドクオリティも妥協していない完成度の高い製品となっています。
形状は癖の少ない左右対称形で、どのようなグリップスタイルにも対応しています。光学式スイッチによる遅延の少なさ、そしてセンサーにはPixArt Imaging製の「PAW3950」をベースに独自開発された「3950IZ」を搭載し、正確なトラッキング性能を実現しています。

特に注目すべきは、これだけの軽量化を実現しながら、穴あきデザインを採用していない点です。埃の侵入を気にすることなく、メンテナンス性も良好で長期的な使用にも適しています。
価格帯はソニー公式ストアで20,900円、Amazonでは現在セール対象で19,000円で販売されています(2025年11月24日時点)。最近のマウスとしては比較的手の届きやすい価格帯で、プロ選手のフィードバックを反映した設計と、妥協のないスペック、そして優れたビルドクオリティを考慮すれば、十分に購入価値のある製品といえるでしょう。
マウス選びで最も重要なのは、何と言っても形状と重量のフィット感です。ぜひ店頭で実機に触れてみることをおすすめします。
関連リンク:INZONE Mouse-A 公式製品ページ
INZONE Mat-F / INZONE Mat-D

| Mat-F | Mat-D | |
|---|---|---|
| 表面素材 | ポリエステル | ポリエステル |
| ベース素材 | ポリウレタンフォーム(SlimFlex) | SCR |
| 厚さ | 約6mm | 約4mm |
| 本体サイズ | 480x400mm | 480x400mm |
| 仕様 | 質量:約270g エッジ部:ステッチ 撥水加工:○ | 質量:約190g エッジ部:ステッチ 撥水加工:○ |
INZONE Mat-F:コントロール重視の高密度素材
「INZONE Mat-F」は、コントロール性を重視したマウスパッドです。表面には滑らかなクロス生地を採用し、網目の細かいテクスチャーが特徴的です。さらさらとした質感により滑り出しは軽やかでありながら、適度な摩擦力により高い止め性能を実現しています。


本製品の最大の特徴は、6mmという極厚設計にあります。一般的なマウスパッドが3-4mm程度であることを考えると、本製品の厚みは際立っています。
クッションベースには日本製の高密着素材「SlimFlex」を採用。この厚みと素材の組み合わせにより、マウスを押し込んだ際の沈み込みを活かした精密なコントロールが可能となっています。特にリコイルコントロールやストッピング動作において、その恩恵を実感できると感じました。

デスクへの密着性も優れており、激しいフリック操作でもマウスパッドがずれることはありませんでした。また、クッションベースは汚れが付着しにくい素材となっており、メンテナンスも簡単です。
価格帯はソニー公式ストアで8,250円、Amazonでは現在7,500円で販売されています(2025年11月24日時点)。マウスパッドとしては高価格帯に属しますが、滑らかな滑走感と6mmの極厚設計、そして日本製素材による高い品質を考慮すれば、納得できる価格設定です。コントロール重視のプレイスタイルを追求するプレイヤーにぜひ一度試してみて欲しい製品です。

関連リンク:INZONE Mat-F 公式製品ページ
INZONE Mat-D:スピード重視のハイブリッド素材
「INZONE Mat-D」は、滑りやすさを重視したハイブリッド素材のマウスパッドです。Mat-Fと比較して網目がやや粗く、テクスチャーを感じやすい質感となっています。デザイン面でも差別化が図られており、Mat-Fが黒一色なのに対し、Mat-Dはパープルからブラックへのグラデーションが施された、INZONEブランドらしいカラーリングが特徴的です。

低摩擦の表面により滑走速度が速く、スピード感がありながらも適度な止め性能を両立しています。素早いフリック操作や大きなマウス移動が求められる低感度プレイヤーに最適な仕様となっています。

クッションベースにはMat-Fとは異なる素材を採用しています。Mat-Fが汚れの付着しにくい素材であるのに対し、Mat-Dはスエードのような、ややしっとりとした毛羽立ちのある質感です。

厚みは4mmと標準的な設計で、Mat-Fの6mmと比較すると沈み込みは控えめです。しかし、適度なクッション性により押し込んで止める動作も十分に可能で、バランスの取れた万人向けのマウスパッドといえるでしょう。

価格はソニーストアで4,950円、Amazonでは4,500円で販売されています(2025年11月24日時点)。Mat-Fより手頃な価格設定で、スピード重視のプレイスタイルを求めるプレイヤーにとって、コストパフォーマンスに優れた選択肢となっています。
関連リンク:INZONE Mat-D 公式製品ページ
サイズ / ステッチ加工(両製品共通)
Mat-F、Mat-Dともに、サイズは480×400mmの大型サイズです。低感度プレイヤーでも十分な移動スペースが確保されています。
エッジ部分はステッチラインより滑走面が高く設計されており、マウスがパッドの端まで移動した際もステッチに干渉することがありません。激しいフリック操作や大きなマウス移動を行っても、引っかかりを感じることなくスムーズな操作が可能です。

また、エッジの縫製には耐摩耗性の高い処理が施されており、長期間の使用でもほつれにくい耐久性を実現しています。毎日何時間もゲームをプレイするヘビーユーザーでも、エッジの劣化を気にすることなく使い続けられる品質となっています。

総評:Fnaticの競技ノウハウとSONYの技術力が融合した本格派ゲーミングギア

SONY INZONEは、2022年に第一弾製品としてゲーミングモニターやヘッドセットを発売。その後も2023年に低遅延の完全ワイヤレスイヤホン「INZONE Buds」、2024年には480Hz対応のOLEDモニター「M10S」を発売し、大きな話題を集めました。これらはすべてFnaticとの共同開発によるもので、プロ競技シーンでの使用を前提としながらも、一般ゲーマーにも扱いやすい製品となっています。
今回レビューした製品群も、すべてFnaticとの共同開発により生まれました。Fnaticは2004年に設立された歴史あるeスポーツチームで、VALORANT部門でも世界大会での優勝経験を持つ強豪チームとして知られています。
「INZONE KBD-H75」は、ラピッドトリガーと8,000Hzポーリングレートという最先端技術を搭載した競技仕様のキーボードです。アルミニウムフレームによるシンプルながら高級感のある外観と、高い基本性能を備えています。価格はやや高めですが、SONYブランドの信頼性やサポート体制、優れた打鍵感を考慮すると、検討に値する製品といえるでしょう。
「INZONE Mouse-A」は、48.4gという軽量ボディに高精度センサーと8,000Hzポーリングレートを搭載したゲーミングマウスです。左右対称の万能デザインで、いわゆる「尻高」形状を好み、手のひらへのフィット感を重視するユーザーに特におすすめです。
マウスパッドの「Mat-F」と「Mat-D」は、プレイスタイルに応じた2つの選択肢が用意されています。Mat-Fはコントロール性重視の極厚設計、Mat-Dはスムーズな滑走性を重視したバランス型です。どちらも滑走面がステッチラインより高く設計されており、グリップ力も申し分ありません。細部にわたってユーザーへの配慮が感じられる製品です。
また、本稿では紹介していませんが、ワイヤレスノイズキャンセリングゲーミングヘッドセット「INZONE H9 II」、有線イヤホン「INZONE E9」も同時発売されています。これらは今年8月に京王アリーナTOKYOで開催された国内大会「VALORANT Challengers Japan 2025 Season Finals」でも公式ゲーミングギアとして採用されました。
「INZONE H9 II」は、SONYのフラッグシップワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」と同じドライバーユニットを採用。Fnaticとの共同開発によりFPSゲームに適したイコライザープリセットを搭載し、ノイズキャンセリング機能で周囲のノイズを低減しながら、ゲーム内の微細な音も聞き取れる仕様となっています。
重量は約260gとワイヤレスヘッドセットとしては軽量で、重量を均等に分散するヘッドバンドと深く設計されたイヤーカップにより、長時間使用でも疲労を軽減します。接続は有線、Bluetooth、USB-Cトランシーバーによる低遅延2.4GHzワイヤレス接続に対応しています。
「INZONE E9」は、Fnaticと共同開発した音質設計による高遮音性の有線イヤホンです。軽量な本体と「エルゴノミック・サーフェス・デザイン」により快適な装着性を実現。SONY初となる完全密閉構造とノイズアイソレーションイヤーピースの組み合わせで、優れた遮音性能を発揮します。
付属のUSB-Cオーディオボックスにより、360 Spatial Sound for Gamingによる高い臨場感、立体音響の個人最適化、イコライザー設定による音質調整も可能です。
SONYの技術力とFnaticの競技ノウハウが融合したINZONEの製品ラインナップは、日本のVALORANTシーンにおいても新たなスタンダードとなる可能性を秘めていると感じました。突出した性能を有しているわけではないものの、どの製品も高水準でバランス良くまとまっている印象を受けます。完全ワイヤレスイヤホン「INZONE Buds」や480Hz対応OLEDモニター「M10S」は現在も高い人気を誇っており、今後の製品展開にも注目が集まります。
SONY INZONE公式ページ:https://www.sony.jp/inzone/special/INZONEseries/?s_pid=jp_/inzone/special/INZONEseries_top
INZONEシリーズ 特設ページ:https://www.sony.jp/inzone/special/INZONEseries/?s_pid=jp_/inzone/special/INZONEseries_top
INZONE 期間限定セールが12月10日まで開催
今回レビューした「INZONE KBD-H75」 「INZONE Mouse-A」のほか、OLED 480Hzモニター「INZONE M10S」、低遅延ワイヤレスイヤホン「INZONE Buds」などを対象とした期間限定のセールが実施中です。さらにソニーストアでは、My Sony登録でセール価格からさらに10%OFFとなります。
セール期間は12月10日まで、是非お得なチャンスをお見逃しなく。
INZONE Buds (ノイズキャンセリングゲーミングヘッド)
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INZONE H9 II (ノイズキャンセリングゲーミングヘッド)
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