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REALFORCE RC1 レビュー:待望の70%サイズが登場、軽量&コンパクトながら打鍵感も極上のワイヤレスキーボード

本稿では、REALFORCEから発売されているワイヤレスキーボード「REALFORCE RC1」をレビューします。

製品提供:REALFORCE

目次

製品スペック

製品名REALFORCE RC1
カラーブラック / ホワイト
キーレイアウト70% 日本語配列 / 英語配列
ケースプラスチック
スイッチ東プレスイッチ(静電容量無接点方式)
キー荷重30g / 40g
アクチュエーションポイント0.1-3.0mm(0.1mm単位)
キーキャップPBT 昇華印刷
キー構造ステップスカルプチャー
接続方式USB Type-C / Bluetooth 5.0
サイズ130×295×39mm
重量0.6kg

REALFORCE
REALFORCE RC1:https://www.realforce.co.jp/products/series_rc1.html
X:https://x.com/TOPRE_REALFORCE

開封|同梱品

同梱品

  • キーボード本体
  • USB Type A to C ケーブル
  • 取扱説明書(保証書)

ケーブルはそれぞれのカラーモデルと同じ色のケーブルが付属してきます。

概要|デザイン

REALFORCEは、東プレ株式会社が1983年に業務用端末向けとして販売した、静電容量無接点方式スイッチ搭載の入力機器が高い評価を得たことをきっかけに、2001年からPC用キーボードとして展開されているシリーズです。以降、“高級キーボード”の代名詞として多くのユーザーを魅了してきました。設計から製造、サポートに至るまで、すべてを神奈川県・相模原市の自社工場で一貫して行っており、日本品質へのこだわりが随所に感じられる製品づくりが特長です。

そんなREALFORCEから2024年10月に登場したのが、70%サイズのコンパクト設計と約600gの軽量ボディで、持ち運びも想定された「REALFORCE RC1」です。日本語配列・英語配列の2種類のレイアウトに、それぞれキー荷重30g/45gのモデルが用意されており、さらに2025年2月にはホワイトモデルも追加。現在は全8種のラインナップが展開されています。

キースイッチには、従来モデルと同様に静電容量無接点方式の東プレスイッチを採用。メカニカルスイッチでは味わえない独特の打鍵感をそのままに、ブランド初となる70%のコンパクトサイズや軽量ボディ、さらにBluetoothによるワイヤレス接続にも対応しています。まさに、東プレスイッチを搭載したHHKB「Professional HYBRID」シリーズのREALFORCE版とも言える意欲的なモデルとなっています。


今回は、ブラックの45g日本語配列、ホワイトの30g英語配列の2モデルをレビューしていきます。

従来はフルサイズやテンキーレスのみの展開だったREALFORCEシリーズですが、RC1は非常にコンパクトなサイズ感となっています。70%という省スペース設計ながら、F1〜F12のファンクションキーや独立した矢印キーも搭載されており、実用性をしっかりと確保した構成となっています。

ブラックモデルには、ダークグレーとライトグレーの2種類のキーキャップが採用されており、シックで落ち着いた印象の配色に仕上がっています。想像以上に高級感のあるカラーリングで、REALFORCEらしい堅牢で重厚なイメージをしっかりと受け継いでいます。

ホワイトモデルには、純白に近い明るいホワイトが採用されており、キーキャップもすべてホワイトで統一されています。HHKBの“雪モデル”を思わせるような色味で、非常にクリーンかつミニマルな雰囲気に仕上がっています。

キーキャップには、摩耗に強く、長期間使用しても表面がテカりにくいPBT素材を採用。印字にはインクを樹脂に深く浸透させる昇華印刷方式が用いられており、消えにくく高い耐久性を誇ります。指触りはさらりとしたマットな質感で、耐油性にも優れており、使い心地・実用性ともに非常に満足度の高い仕上がりです。

また、RC1専用の交換用キーキャップも別途販売されており、ダークグレーとスーパーホワイトに加えて、ダークブルー、ダークモーブ、スモーキーライラックの全5色がラインナップされています。好みに応じてカラーをカスタマイズできるのも魅力のひとつです。ただし、GX1を除く東プレスイッチ全般に共通する仕様として、MX軸互換のキーキャップには対応していないため、その点には注意が必要です。

キー配列における大きな違いとして、日本語配列モデルではFnキーが左下(CtrlキーとWindowsキーの間)に、右Shiftキーが矢印キーの右側に配置されています。一方、英語配列モデルではFnキーが矢印キーの右側、右Shiftキーが矢印キーの左側に配置されており、それぞれレイアウトに特徴があります。

日本語配列は、全体的にキーが詰め込まれている印象を受けます。特にスペースバー周辺のキー数が多いため、キーマッピングによるカスタマイズの自由度が高く、用途に応じて柔軟に設定しやすい点が魅力です。

ボトムケースはプラスチック製で、見た目に高級感はあまり感じられないものの、軽量化を実現するうえではやむを得ないトレードオフといえるでしょう。表面はマット仕上げで、指紋や汚れが付きにくく、日常的な使用でも清潔感を保ちやすい点は好印象です。なお、バッテリーは内蔵型となっており、REALFORCE公式にて税込7,700円で有償交換を受け付けています。

底面には四隅に滑り止めのゴムが配置されており、安定したタイピングが可能です。また、角度調整用のチルトスタンドも備えられており、通常時の傾斜は約4度、スタンドを立てた状態では約11度まで傾斜をつけることができます。好みに応じた快適な打鍵ポジションが選べるようになっています。

USB Type-Cポートは背面中央に配置されています。また、右側面には電源スイッチ兼Bluetooth接続ボタンが搭載。電源のOn/Offやスリープ解除、Bluetoothのペアリング操作などをこのボタンひとつで行うことができます。

F12キーとDeleteキーの間にはLEDインジケーターが配置されており、Bluetoothの接続状況やバッテリー残量をひと目で確認できます。

Bluetooth接続時は、まず電源をオンにした上で、Fn+Pairキーを押すとペアリングモードに移行します。するとLEDインジケーターが青く点滅し、Fn+1〜4を押すことで任意のスロットにデバイスを登録可能。接続の切り替えもFn+1〜4を押すだけと非常にシンプルで、複数のデバイスを使い分けたいユーザーにとっては、ストレスなく快適に運用できる便利な機能となっています。

打鍵感

30gモデルはタクタイル感が控えめで、どちらかといえばリニア寄りの打鍵感です。非常に軽いタッチでキーが入力できるため、長時間のタイピングでも指が疲れにくい印象です。一方で45gモデルは、押し始めに柔らかなバンプがあり、それを越えるとスッと滑らかに沈み込む感触があります。しっかりとしたフィードバックが得られるため入力している感覚が明確ですが、人によってはやや重く感じることもあるかもしれません。

どちらのモデルも、従来のR2やR3シリーズとは打鍵感がやや異なる印象を受けます。おそらくケース構造と軽量化による影響と思われ、よりHHKBに近い「スコスコ」「ポコポコ」とした心地よい打鍵音と感触になっているように感じます。

30g / 英語配列モデル

また、スタビライザーも改良されており、従来モデルで気になることがあったワイヤーのカチャカチャとした金属ノイズは、本モデルでは大幅に軽減されています。その結果、打鍵時のノイズが抑えられ、より静かで快適なタイピング体験が実現されています。全体として使用感が一段と洗練された印象です。

40g / 日本語配列モデル

30gと45gのどちらを選ぶかは完全に好みの問題ですが、長時間の作業には軽快な30g、しっかりとした打鍵感を楽しみたいなら45g、といった選び方ができるでしょう。筆者自身は軽めの打鍵感を好むため、これまでREALFORCEでは主に30gモデルを使用してきました。

しかし、本モデルに関しては、打鍵時の滑らかさが従来よりも一段と向上しており、45gモデルならではの適度なバンプ感とスムーズな打鍵感が相まって、非常に心地よく感じられます。

30gモデルももちろん、軽快で心地よい打鍵感に仕上がっており、静電容量無接点方式ならではの独特なタッチフィーリングをしっかりと堪能できます。軽やかさと滑らかさを両立したしっとりとしたタイピング体験は、メカニカル方式ではなかなか味わえない魅力です。

ソフトウェア

REALFORCE RC1は、公式から提供されているソフトウェア「REALFORCE CONNECT」で各種設定が可能です。

REALFORCE CONNECTのホーム画面。こちらから対応デバイスを選択し、それぞれの設定画面に入ることが可能

ヒートマップや総打鍵数、キーごとの入力回数ランキングなども確認でき、自分がどのようにキーボードを使い込んでいるのかが一目で分かるようになっています。

APC(アクチュエーションポイントチェンジャー)機能では、各キーごとにアクチュエーションポイントを0.8-3.0mmの範囲で、0.1mm単位で細かく調整することが可能です。さらに、キーストロークの動きがリアルタイムで視覚的に表示されるインターフェースも用意されており、自分好みの設定に直感的に調整できるようになっています。

APCのユーザーカスタマイズ画面。最短0.8mmに設定可能

キーマッピングの自由度も高く、好みに応じてキーを自在に入れ替えることができます。

REALFORCE RC1|総評

REALFORCE RC1は、同ブランドとして初めて70%サイズを採用したコンパクトキーボード。重量は約600gと軽量で、USB Type-Cの有線接続に加えて、Bluetooth 5.0によるワイヤレス接続にも対応。持ち運びを想定した設計となっており、これまで「据え置き型」のイメージが強かったREALFORCEとは一線を画すモデルです。

複数のデバイスで使い回せる軽快さ、そして静電容量無接点方式ならではのクセになるキータッチを外出先でも楽しめるのは、REALFORCEファンにとって非常に嬉しい進化といえるでしょう。

レイアウト面でも、コンパクトながらF1〜F12のファンクションキーや独立した矢印キーをしっかり搭載。日本語配列・英語配列の両モデルで利便性を損なわない設計になっています。

Bluetooth接続はレスポンスも良好で、一般的な使用において遅延はほとんど感じられません。デバイスの切り替えもワンタッチでスムーズに行えるため、複数台のPCやタブレットを使い分けるユーザーにとっては大きなメリットです。

さらに、専用ソフト「REALFORCE CONNECT」ではキーマッピングの自由度も高く、好みに応じてキー配置を細かくカスタマイズできる点も魅力のひとつです。

販売価格は税込35,860円。Amazonや家電量販店などで購入可能です。キーボードとしてはやや高い部類に入りますが、個人的には十分に価格の価値がある製品だと思っています。コンパクトで持ち運びやすく、なおかつ妥協のない打鍵感を求める方に、ぜひ一度手に取ってみてほしいキーボードです。

REALFORCE
REALFORCE RC1:https://www.realforce.co.jp/products/series_rc1.html
X:https://x.com/TOPRE_REALFORCE

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