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WOBKEY Rainy 75 HE/RT レビュー:0.005mm単位で調整可能な高精度ラピッドトリガーと優れた打鍵感が魅力のゲーミングキーボード

本稿では、WOBKEYのラピットトリガー対応キーボード「Rainy 75 HE/RT」をレビューします。

製品提供:株式会社KIBU

目次

製品スペック

製品名WOBKEY Rainy 75 HE/RT
カラーナチュラルグレー(Lite)
ナチュラルグレー(Pro)
ギャラクシーシルバー(Pro)
キーレイアウト英語配列(81キー)
スイッチGateron Jade Pro(HEモデルに搭載)
初期押下圧:36±5gf
ストローク:3.5±0.1mm
TTC KOM RGB(RTモデルに搭載)
初期押下圧:35±5gf
ストローク:3.4±0.2mm
AP/RPAP/RP 0.01mm~|0.005mm単位で調整可
ポーリングレート8000Hz(<0.125ms遅延)
デッドゾーンなし
キーキャップPBT(Lite)
PBT+PC(Pro)
ケースCNC削り出し フルアルミ合金
プレートFR4(Lite)
カーボン(Pro)
マウント方式サラウンドガスケットマウント
ウェイトミラーガラス(Lite)
ステンレス氷晶(Pro)
接続方式有線 Type-Cのみ
サイズ320×135×35mm
重量約2kg

販売ページ(KIBU SHOP):https://kibushop.com/?sca_ref=6082001.PREjLOU1JFpsRq

開封|同梱品

同梱品

  • キーボード本体
  • キーキャップ&スイッチプラ―
  • USB Type-C グラフェンケーブル
  • TTC KOM RGBスイッチ×2
  • マニュアル

概要

Rainy 75は、今年1月のKickstarterにて計4,729人から約70万ドルの支援を集めた、WOBKEYの人気キーボード。その後、日本国内でも打鍵感の良さが話題となり、徐々に注目を集めることとなりました。

今回登場した「Rainy 75 HE/RT」は、磁気式スイッチを搭載したラピットトリガー対応モデルで、LiteとProの計4モデルが展開されています。LiteモデルはFR4プレート、Proモデルはカーボンプレートを採用し、その他の主な違いはキーキャップデザイン、ケースカラー、ウエイトの種類にありますが、数値上の性能差はありません。それぞれ、Gateron Jade Proを搭載したHEモデルと、TTC KOM RGBを搭載したRTモデルの2種類が用意されています。

本稿では、Gateron Jade Pro×カーボンプレートを搭載した「Rainy 75 HE PRO」ギャラクシーシルバーモデルをレビューしていきます。

Rainy 75 HE Proの外観は、キーキャップの独自デザインが非常に印象的です。サイバーパンクやレトロフューチャーを感じさせるユニークなデザインになっており、ライトグレーベースに黒と赤のプリントが施されています。キーキャップはPBT樹脂製ですが、スペースバーやカーソルキーなど一部のキーキャップには、PC素材のツルツルとしたスケルトンデザインが採用されています。

キーキャップの厚みは実測で約1.7mmとしっかりした作りで、サラサラとした質感があり、耐油性も優れています。ただし、PC素材のキーキャップは湿気などの影響で操作性が変化しやすいため、PBT製の予備キーキャップが同梱されているとより便利だと感じました。デザインや使用感に関しては好みが分かれる部分もありますが、MX互換およびUS配列のため、好みのキーキャップに簡単に交換できる点も魅力です。

ケースはCNC削り出し加工によるフルアルミニウム製で、約2kgの重量があり、しっかりとした重量感があります。ケースカラーはLiteモデルがナチュラルグレーのみ、Proモデルにはさらにギャラクシーシルバーが用意されています。

底面には四隅に滑り止めゴムが施され、チルトスタンドは搭載されていません。ウエイトはProモデルにステンレス氷晶、Liteモデルにはミラーガラスが使用されています。

キーキャップのサイバーパンク風デザインとは対照的に、ケース全体の仕上がりは非常に高級感があり、ミニマルな印象を与えます。表面の質感も滑らかで、ビルドクオリティも優れているため、細部に至るまで丁寧に作り込まれた印象を受けます。

通常版のRainy 75は2.4GHzおよびBluetoothによる3way接続に対応していましたが、今回の「Rainy 75 HE/RT」ではUSB Type-Cによる有線接続のみとなっています。接続ポートは背面中央に配置されています

打鍵感

今回レビューする「Rainy 75 HE PRO」には、Gateron社製のJade Proスイッチが搭載されています。一方、RTモデルにはTTC社製のKOM RGB(TTC King of Magnetic、万磁王のRGBモデル)が採用されています。

両者に大きなスペック差はないものの、Jade Proが十字型ステムであるのに対し、TTC KOM RGBはボックス型ステムを採用しているため、TTC KOM RGBの方が入力時の軸ブレが少なく、より安定した操作が可能であるとされています。

Rainy 75 HE/RTは、フルアルミニウム製の重厚なケースに加えてガスケットマウントを搭載し、内部フォームも備えた構造で、非常に安定した打鍵感を実現しています。ガスケットマウントを採用しているにもかかわらず、キーの沈み込みが少なく、均一な打鍵感に仕上がっているのも特徴です。

また、付属品としてTTC KOM RGBスイッチが2個付属していたため、Jade Proとの打鍵感を比較しました。押下圧やストローク量はほぼ同じですが、Jade Proは底打ち時に柔らかさがあり、低音寄りの心地よい音が特徴です。一方、TTC KOM RGBは底打ち感が明瞭で、サクサクとした軽快な打鍵感を感じさせます。打鍵音はやや高音が目立つため、一般的にはJade Proの方が好まれる傾向にあるかもしれません。

筆者はどちらも好みですが、Jade Proには底打ち時の感触にやや明瞭さが不足しているように感じたため、TTC KOM RGBの方が意外と気に入りました。また、軸ブレもTTC KOM RGBの方が少なく、安定した操作性を求める方にはこちらが適していると思われます。

さらに、LiteモデルにはFR4プレートが、Proモデルにはカーボンプレートが採用されています。カーボン素材はアルミやその他の素材と比較して変形しにくく、高精度な操作が可能であるとのこと。KIBU公式アカウントによると、どちらのプレートでも安定した動作が期待できるものの、特にGateron Jade Proを使用する場合にはカーボンプレートを推奨している模様です。

左:TTC KOM RGB|右:Gateron Jade Pro
左:TTC KOM RGB|右:Gateron Jade Pro

性能 / ソフトウェア

Rainy 75 HE/RTは、WOBKEYが自社開発したウェブドライバーを通じて、各種設定を行うことができます。キーマッピングやAP/RP設定、デッドゾーン設定、ライティング、キーキャリブレーションなどの設定項目が用意されています。
URL:https://www.wobwxe.com/

パフォーマンス設定には、「通常モード」「ラピッドトリガー」「スイッチ設定」の3つのページが用意されています。通常モードでは、APを0.1-4.0mmの範囲で0.01mm単位、RPを0.1-3.9mmの範囲で0.01mm単位で調整可能です。

「ラピッドトリガー」ページでは、さらに精密な調整が可能です。「高精度調整を起動」をオンにすると、0.005mm単位での設定が可能となり、入力およびリリース時のデッドゾーン(スイッチが入力を認識しない範囲)もオフから1mmの間で0.01mm単位で調整できます。

APを最短設定にし、デッドゾーンをゼロにすると、キーに軽く触れるだけで反応する非常に高感度な動作となります。ただし、一部のキーで動作が不安定になる場合があるため、基本的にはAPは0.1mm以上に設定することを推奨します。

APとRPの精度は非常に高く、デッドゾーンもほとんど感じられません。設定した数値通りに動作し、安定性にも優れています。また、8000Hzの高ポーリングレートに対応し、0.125ms未満の低遅延が実現されています。実際の数値は不明ですが、使用中に遅延を感じることはなく、ラピッドトリガー対応キーボードとしてトップクラスの性能を備えていると言えるでしょう。

対応スイッチも豊富で現時点ではGateron Jade Pro / Jade、TTC KOM RGB / KOM、磁珀軸に対応。今後も随時更新していくとしています。

さらに、Rainy 75 HE/RTには、各キーの動作を最適化し、正確な入力を実現する「自動キーキャリブレーション」機能が搭載されています。本機能では、アクチュエーションポイントやリセットポイントを正確に認識し、ユーザーの意図通りのタイミングで入力およびリリースが行われるように、ソフトウェア側で自動的に調整が行われます。

WOBKEY Rainy 75 HE/RT|総評

WOBKEY Rainy 75 HE/RTは、高精度なAP/RP性能と8000Hzのポーリングレートに対応したラピッドトリガー対応キーボードです。AP/RPは0.01mmから最短0.005mm単位で細かく調整でき、さらにデッドゾーンの調整も可能で、トップクラスの性能を誇ります。

また、CNC加工による重厚なフルアルミニウムケースにガスケットマウントを搭載し、打鍵感が非常に優れている点も大きな魅力となっています。通常版のRainy 75が「雨音のような打鍵音」として注目を集めましたが、打鍵感の心地よさでは敵わないものの、磁気式スイッチを採用したキーボードとしては非常に優れた打鍵感を実現しています。

ドライバーについても、一部未翻訳の箇所はあるものの、日本語対応のウェブドライバーとしてブラウザ上で操作可能で、利便性が高いと感じました。

価格は、LiteモデルのHE(Jade Pro)が31,500円、RT(TTC KOM RGB)が33,000円、ProモデルはHEが33,500円、RT(TTC KOM RGB)が35,000円となっています。。なお、先行予約限定で2,000円OFFクーポンコード「RAINY75GAMING」(決済画面で入力)が使用可能です。

高性能かつ優れた打鍵感を求める方には、Rainy 75 HE/RTは最適なラピッドトリガーキーボードと言えるでしょう。ぜひ購入を検討してみてはいかがでしょうか。

以上、「WOBKEY Rainy 75 HE/RT」のレビューでした。

販売ページ(KIBU SHOP):https://kibushop.com/?sca_ref=6082001.PREjLOU1JFpsRq

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • LITE版って即売り切れたのでしょうか?
    それともLITE版だけ販売開始前なんでしょうか?

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